介護予防!バリバリ動けるうちにするのが大事

私は最近、縁があってご近所のデイサービスのお手伝いを(土)の朝だけだけどやっている。
正直言えば私は介護職は向いていないと思う。じいちゃんばあちゃんと仲良くできないとかではなく、現実に触れると悲しくてやり切れなくなるから。
デイサービスの社長がある日直々に依頼してきたのである。「勉強になりますよ」と付け加えて。確かに勉強にはなる。お給料ももらえて助かる。ただ一週間に3時間だけで何のお役に立てるだろうかと思う。勿論やるからにはいつだって全力だけど…
介護職は働き手が少ない。介護施設が使えるお金も少ない。利用する側もお金が掛かる、しかも回復が見込める人に限って(お金の問題で)必要な処置を受けられないような話はテレビのドキュメンタリーやニュースでも目に入る。介護関係のお金の話は複雑なことばかりなようだけど、結局は金が物言うのである。
げんき整骨院はのんき整骨院がつぶれて私が引き取る形になった、恥ずかしながら負債物件である。のんき整骨院だった頃の雇い主、通称「のんき君」は田園調布と多摩川の間くらいでリハビリデイサービスをしており、最初の研修はそこだった。

とても不便な地域で行き帰りが辛かったが、利用者さんの人数はとても少なく皆さん良い人だった。施設はスポーツジムに治療室がついたものだった。今思えばのんき君の施設はめちゃくちゃ贅沢な施設だった。あれに良いスタッフがついていれば、本当に機能が衰えた人達を回復させることが出来る。しかし現実はそうはいかない。のんき君の施設は元々親の財産だし、筋トレも趣味だからああいう施設を作るのが可能だったのだと思う。普通は超大金持ちじゃないとできない。銀座のお客さんにだったら「金持ちってそんな事できるのかっ!?」て現実離れした人もいた。ホテルみたいな介護施設で家族で住むみたいなことを言っていたし、おばあちゃんにパーソナルトレーナーもついていたし、私に「英語圏の理学療法士を紹介して欲しい」なんてそれこそ非現実的なことを言ってきた…なんか本当に住む世界が違いすぎて…

とにもかくにもお金があって、凄腕のケアマネージャーがついていたら、そういうジムみたいなデイを使ってバリバリ動けるようになるんだろうなぁと思う。
ここまで話してきたことは決して普通のデイサービスが劣ると言っているわけではないので誤解の無いように読んでいただけると有り難いです。
デイサービスに行きたがらないおじいちゃんおばあちゃんの理由を聞いた記憶がある。お年寄りがたくさん集まってお遊戯とかするなんて、自分が年寄りみたい。老けそう。… と…確かにそういうイメージはあるし…お迎えの車におじいちゃんおばあちゃんの絵が描いてあったりして、ある患者さんの旦那は恥ずかしいから歩いていく!と言っているそうだ。お医者さんがうまいこと「デイサービス」という言葉を使わず「リハビリ」と言って通わせたらしい。  確かに私も年寄りと呼ばれるようになってデイサービスに通えるかってなったら…そもそも人混みが嫌いだから厳しいかもな…

お手伝いに行っているデイサービスは評判も良く、自治会長さんも昔お父さんをお世話してもらっていたそうで、個人経営で大きくなっていったすごいところみたいで、利用者さんも中にはトレーニング嫌がる方もいるけど、楽しそうにゲームみたいな体操をしている。
気分がどん底になる人は多いので先ずはそこから引き上げるのが大事だ。これは本当に体力を使うけど、トレーニングの時にテンション上がってくれているととても嬉しい。なんでも楽しむことは大事だ。私の体温が高いのも結構役立っているみたいで、初日は嫌々だったおじいちゃんが両手つなぎながら歩いているときに良い感じに喋ってくれた。
とりあえず今の問題は私の記憶力の無さだ。名前と顔とトレーニング内容がいまいち曖昧だ…寝不足だと余計にボケボケするからなぁ…
世間のおじいちゃんおばあちゃん達がどういった過程で身体が変形したり痛くなったり動かなくなったりとかなっているかはわからない。でもせめて整骨院に通えている人には真剣に介護予防を考えて欲しい。今うちでのスパルタ筋トレをこなしているおばあちゃんは90歳近いがめちゃくちゃ元気だ。病気にはならないタイプだし、かなり筋力がついた。しかし旦那さんが引きこもりになり始めているのがとても心配。腰が痛くて動きたくないらしいのだが、痛くなった理由もしなければいけないこともはっきり分かっているのにやろうとしないそうなのだ。このままだとせっかく強くなったおばあちゃんが旦那さんの介護のために強くなったみたいで悲しすぎる。何とかならないものかと頭を抱えている。
私達はすぐに老いる。今できることはしたいと思う。皆さんの周りにも介護予備軍の人はいませんか?最期まで自分の力で食べたり歩いたりできると良いですよね!!

 

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