それが~いちばんだいじ~♪

みなさんこんにちは、自粛モードで営業中、げんき整骨院のせーのです。

整骨院のある大田区の石川台は、普段はとてつもなく人通りが少ない町です。一軒家もマンションもアパートもたくさんあるのですが、コンビニ・スーパー以外のチェーン店は1軒もなく、商店も少ないうえ、歩くのが辛い高齢者が多いからなのかなぁと思っていました。しかし、このコロナ騒動が起きてからは このあたりも人通りがとても増えました。閑静な町であるのがウリなので子育て世代も多く住んでいるからなのでしょうけど、なんか変な感じです。

最近、自分の院でも 土曜日にお手伝いに行っているデイサービスでも関わっているせいかも知れませんが、片麻痺の方をよく見かけます。特に石川台では頻繁に見かけます。 教科書とかでも 日本人に多い病気とかで ガンとか脳血管系の病気は上位に入っていますが 実際にかなり出会います。

げんき整骨院にも、今年の1月半ばくらいから片麻痺の方が通っています。脳出血の後、リハビリも卒業して仕事復帰したけど また急に麻痺の症状が酷くなって職を退くしかなかったということで最初に入ってきたのですが、正直私は不安だらけでした。

たいてい 長引く痛みがある方や、病気やけがの後遺症などがある方が 病院に通っていて先が見えなくなると 我々のような東洋医学寄りの治療院にいらっしゃいます。

ただ 私は鍼灸の道をつきつめ極めたわけではないので、片麻痺の治療なんかしたことがありません。できることも限られているし、どんな治療が合っているかはやってみないとわかりません。いろいろ試しながらになりますよ、と言うことで 患者さん(以後Tさん)もそれでOKだったので 私のプリンのような脳みそで一生懸命考えながら一緒に頑張ることになりました。

ひとつ有難かったのは、Tさんは自分でも勉強しており 意欲のある方なので、最初はビビりながらも運動や刺激の量をいろいろ試していけました。

今まで出会った片麻痺の方々は、一人として同じ症状の方はいませんでした。不思議なくらい本当に全く違うのです。以前の雇い主のんき君のデイサービスは、運動がメインだったためか、脳出血だったという方も どの辺に障害があるのかわからないくらいバリバリ運動していました。パソコンを自分で作るとか、自転車で旅がしたいとか、回復への意識も高かったからかと思います。

Tさんの場合も、まだ60代の働き盛り。いろいろ悔しいこととか歯がゆいこととかあるでしょう。なんとか仕事に戻してあげたいです。

私にはあまり知識が無いので、Tさんの脳出血の種類、担当医とのやり取り、普段の行動やその時の体の状態などを聞きながら リハビリ法を調べながら考えました。

出血部位は〝橋”だというので調べたら、発生率は低いけど重症度が大きい脳出血でした。

しかし、もしかしてTさんは強運の持ち主なのかも知れません。麻痺の症状は左半身、ぎこちなくても杖無しで歩いています。深呼吸もできるししゃべることもできます。

考えることも記憶することもできます。ただ左側への緊張がコントロールできない事と 色々な感覚が鈍くなっています。

自覚症状としては特に左の肩や腕の筋肉がカチカチに硬くなってしまい、足の刺激も上の方に上がってくるということですが、実際の筋肉は 触ると力なくフニフ二です。最初の1,2か月は背中も腕も筋肉が目で見てわかるくらいペタンコで張りが無い感じでした。関節も動きにくいのですが 筋肉自体に正しい緊張が送れないようです。

とりあえず他の人と同じく 低周波治療器をつけてみよう。肩、腰、足と着けていこうとズボンのすそをめくると、左足のむくみが強くめくりにくかったけれど、10分ちょっと電気掛けたら、早くも少しむくみがとれて驚いた。電気の刺激量は普通の人の3倍くらいで感じていなかったけど…

左側の緊張は本当に些細なことで発動するらしいので、初日は最低限の事だけって感じで、全身マッサージ、操体法、少しだけ抵抗運動を試す。急に刺激を増やすのは怖いので2日目まではそれにお灸どまり。 週3回来ることになったので 少しずつ刺激を増やしていきました。

首肩の鍼通電、吸い玉、腰の鍼通電、肩腰ダブル鍼通電、豪華全部乗せ…その日の状態を聞きながら運動も増やしていきつつ。

最初のうちは筋トレ入れると帰り道にひびくんじゃないかと不安だったけど、今じゃけっこうスパルタに運動している。ベッドの上での筋トレは危険なので、抵抗運動と腹式腹筋(←なんのこっちゃかは後ほど)以外はその場でできる足の運動とチューブトレーニングを続行中。

ベッドで仰向けの間は目をつぶって色々な感覚を研ぎ澄ませる時間。指を自由に形作れるか。両手の指を近づけくっつけたり離したりとか。結構難しいみたい。緊張するとわかりやすく薬指だけぴったり折れ曲がる。目で見ないと手がどんな形を作っているかわからない。

過去に水泳経験もあるおかげで深呼吸が比較的上手にできるので(深呼吸って簡単そうで皆さんけっこうできないんです…)先ほど出ました”腹式腹筋”をめちゃくちゃしつこくやってもらっています。それは何かと言うと…

腹筋運動が苦手な人用の ドローイング でしたっけ?あれと操体法を混ぜてみました。

『大袈裟に腹式呼吸しつつ腹筋運動』の略。

鼻で思いっきり吸って お腹を2倍に膨らます→口でゆっくり吐きながら お腹を2分の1に凹ます!まるでおしっこを我慢している時のような!きっついズボンを履いたときのような!ヘソが下に突き抜けるくらいに凹ます。…ただただこれをひたすら繰り返すのです。

しつこくすることにより なんか腹筋が運動した感じになり、深呼吸をめちゃくちゃするため自律神経も整います。一石二鳥です。何かしながら何かしたい、集中力の無い私ならではの運動です。

さて、Tさんが 私のスパルタに耐えながらはや3か月、体に変化が現れました。なんと 温度覚に目覚めました。先月までお灸はハードを使っていましたが、電気と同じく熱さも感じませんでした。しかし 何がきっかけかはわかりませんが、ある日お灸をしていると「あち、あちちちちち💦」と急に熱さを感じるように。なのでお灸をレギュラーに替えてみたけど、「アツ~💦」と。…今までも『冷たい』は感じていても『熱い』を感じていなかったので、これは 他の感覚も目覚めるのでは…

今のところはまだ、手の細かい動きも 体調によってできたりできなかったり、左手で何かを握って「この物体は何?」と言うのも「冷たい何か」までしかわからないけど、ちょっと希望はみえてきた。

姿勢を保つために必要なお尻の筋肉や背中のかまぼこ筋も(私は脊柱起立筋をかまぼこと呼んでいます)少し張りが出てきたし。 やっぱり患者さんの努力って一番回復に必要なもので!どんどん成功体験も増えていけば、麻痺側への信号もうまく送れるかも知れない。Tさんにも思い描く未来が実現できることを心から願います。

 

 

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